こんにちは!
前回に引き続き、今回もフラ教室『ハラウ・ナ・レイ・アロハ』の主催、吉田先生にお話を伺いました。
前回の内容はこちら→
「フラについてプロの方にお話を聞いてみた!①~吉田先生とフラの出会い~」
(https://mimic-studio.com/blog/hula_interview1/)
前回は吉田先生のプロフィールやフラとの出会いについて深堀りしましたが、今回は吉田さんのフラ教室についてのお話や、フラの振り付けについて詳しく聞いていきます。
ぜひ最後まで読んでくださいね!
フラ教室を始めたときのエピソードを教えてください
息子を産んでから、1か月後にお教室開いています。
10歳になるまでシングルマザーでした。その間に、私のおばあちゃんの介護だったり、母とのいろんなことだったりと向き合いながら、生徒にもフラを教えて…って感じで。
それにプラスして、息子が8歳くらいのときにキットクルーさんに「フィットネスクラブでフラを教えてみない?」って声をかけてもらって、うちの教室とフィットネスクラブとを同時進行していました。
日本にいて教室でフラを教えながら、ステージにも出て、フィットネスクラブでも教えてというのを23年間続けてきて、変わらず今もたくさんの生徒たちと一緒に楽しく踊れていることがありがたいですね。
なかなかいないですよね。好きなことをお仕事にできる人は。
ありがたいですね。だからこそ今でも日々研究し、勉強してみなさんが楽しんでいただけるように頑張っています。
そうですよね。自粛ムードすごかったですよね。
フラとかのエンターテイメントって不要不急なことなんですよね。だから、コロナ禍のときにフラのレッスンはなかなか難しかったんですよね。フラのレッスンを楽しんでいたら「何をふざけて遊んでいるんだ、こんな大変なときに」って怒られてしまうから生徒たちも自粛するし、楽しめない。1番最初に切られるのが、エンターテイメントだったり、趣味だったりの世界だったから、コロナの時は大変でしたよね。
でも、みんなそんな中でもなんだかんだ辞めたくないって言ってオンラインで参加してくれたりとかしたから、休講することは一切なかった。フィットネスクラブの方もキットクルーさんが頑張ってくれて私たちが残れるような方法を導き出してくれました。
「人に求められるから続けていける」ってすごいことですよね
言われてみればそうかも。吉田先生がいい、吉田先生に習いたいって思ってくださるから、教室も成り立ってるし。 ありがたいですね。
フラの内容、振り付けっていうのは、今は私自身で作っています。
振り付けから作っているんですね!
そう、振り付けには2パターンあって、ハワイの先生が振り付けをして、それを日本の先生が買い取って教えるっていうパターンと、私みたいに自分で振り付けを作って教えるパターンがあります。
フラの作り方の秘訣は企業秘密ですので詳しくは言えませんが、ハワイの文化、歴史、風習、日常の動き、フラだけじゃない様々な素敵なものを観たり聴いたりして、たくさん吸収して、私なりに作ってアウトプットしています。
だから、オリジナリティー出すのに必要なものを得るために勉強して、研究して、自分で作り出した振り付けをダメ元で出してみて、それがヒットすれば「よかった」ってなる。普通の新商品の開発と同じだと思う。
新作がたまたま毎回当たって、何年も続けていくうちに、だんだん老舗のお店になって、それがブランドとなって、「あ、このブランドだったら新作も大丈夫だよね」って一定のファンが集まる。そういうお店だったりブランドだったりってあるじゃない。私は2023年でやっとそれと同じ状況になっている。
もちろん 新しい商品開発をするにあたって、フラだけじゃなくていろんなものを見ています。アニメやアーティストのライブ映像を見たりしてフォーメーションの研究をしている。表現の可愛さでいえば、アイドルを見たり、いろんな子たちの動き方とか仕草とかっていうのを研究したり、あと映画見たりミュージカル見たりして、「ああそっか、今はこういうのが流行っているんだ」ってわかったものを取り入れて、それにハワイで自分が培ってきたもの、ハワイで今流行っているもの、良しとされているものを全部融合しています。
フラの振り付けって、もう何パターンか決まっている動きを組み合わせているのだと思っていました…そうではないんですね
100人先生がいたら、振り付けは100通りあります。あと、フラの音楽ってハワイ語なのね。ハワイ語で文章ができていて、翻訳をするんだけど、その翻訳をどうやってするかによって、意味も変わってくるから振り付けも変わる。
どういうことかっていうと、ハワイ語って、1つの単語で意味が何通りもあって、受動体でも能動体でも同じ文章なんです。「私はコーヒーを飲んだ」っていう文と、「あなたがコーヒーを飲んでいる」っていう文をハワイ語にすると両方同じ文章になるの。だから、翻訳するときに、これはどっちなんだっていうところから考えなきゃいけない。
歌詞の翻訳作業は、ハワイ語から英語に翻訳されたものを見て、日本語に直す方法もあるんだけど、そんなに難しいハワイ語じゃなければ、模範解答を無視して、自分で翻訳したものを作る。だから、ハワイ語も勉強してるし、英語も勉強してるし、日本語の語彙もしっかり勉強しないといけないし、文化や風習や伝説も間違ったことを入れちゃうとまずいから、そういう勉強もしなきゃいけない。さらに誰も傷つかないようにコンプライアンスも考えなきゃいけないよね。
フラの曲って解釈の幅がかなり広いんですね
いろんな解釈があります。だから先生によってフラの振り付けが違うの。
「その先生はこういう解釈をしたからこの振り付けなんだ。でも私はこういう解釈をしたからこういう振り付けをするんだ」って。
人によって同じ曲なのに何パターンもフラの振り付けがあるのはそういう理由。
「人に求められる」フラ教室でコロナ禍も乗り越えたんですね。さらに求められ続けるフラのため、研究も欠かさない吉田さん。フラだけじゃない、大切なことを教えていただきました!
次回はフラの流派について、そして吉田さんのフラ教室の実際の様子についてお話をお伺いします!「吉田さんにフラを習ってみたい!」という方は必見です。お楽しみに!